
(1) 認証保育所が作られた経緯 (待機児童問題)
近年都市部において「待機児童問題」が深刻化しています。しかし、認可保育所の管轄である厚生労働省は地方自治体の予算削減を目的とした公立保育所の公設民営化などは進めているものの、都市部の認可保育所の増加対策は進んでいませんでした。一方、待機児童に関しては
- 女性は家庭で子育てに専念という考えから共働きに意識が変化 (女性の社会進出)
- 大学や就業先が多いことによる都市部への人口流入。少子化とは言え都市部では子どもが増えている
- ここ数年続く不景気により家庭に入っていた主婦が仕事復帰を希望
- 離婚による母親の仕事復帰 (離婚率は平成元年=1.29% 21年=2.01% 1000人あたり)
といったことにより年々増加しているのです。結果的には保育所の増加 < 待機児童の増加となってしまいました。
(2) 東京都独自の制度 認証保育所とは??
待機児童数が深刻だった東京都はこうした事態の対策として平成13年5月より「東京都認証制度」という新しい保育
制度を設けました。厚生労働省の対策では待機児解消は困難で、現行の認可保育所の設置基準では新規開所を実施
したくても、現代の東京では基準に満たす園舎・園庭を完備するにはハードルが高いという現状がありました。
そこで東京都では保育所の設置基準を独自に設けた認証保育所を新たに制度化することで待機児の解消を試みたのです。
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認可保育所 (国基準) |
認証保育所 (東京都基準) |
| 定員・対象年齢 |
保育所定員は60人以上 (小規模保育所の場合は20人以上) |
A型は駅前に設置することを基本とし、大都市特有の多様なニーズに応える。 (定員20人〜120人、うち0〜2 歳を1/2以上)
B型は、保育室制度からの移行を中心とし、小規模で家庭的な保育を目指す。 (定員6人〜29人、0歳〜2歳) |
| 0歳児保育 |
0歳児枠はなくてもよい |
A0歳児保育を必ず実施 (0歳児を預けたいと思っている都民が多いため) |
| 基準面積 |
0歳児・1歳児の基準面積は一人当たり3.3u、2歳児以上は1.98u |
0歳児・1歳児の基準面積は一人当たり3.3u、2歳児以上は1.98u ※弾力基準として0歳児・1歳児の一人当たり基準面積を2.5uまで緩和ができる |
| 保育料 |
区市町村が徴収 |
保育所が直接徴収、料金は自由に設定(上限あり。月220時間以内、3歳未満80,000万円・3歳児以上77,000円まで) |
| 申し込み方法 |
区市町村に申込み |
認証保育所と保護者の間で直接契約(利用者も保育所も相互で選ぶことが出来る) |
| 改修経費の補助 |
株式会社を対象とする補助制度はない |
A型のうち駅の改札口から徒歩5分以内のものを対象に、改修経費の補助を実施 |
| 開所時間 |
11時間を基本とする |
13時間以上の開所を義務づける(開所時間外に他園に預ける2重保育を解消) |
| サービス内容の説明 |
サービス内容についての説明義務は特に定めていない |
定員数や開所時間などサー ビス内容を明記した「認証書」と基準に適合しているという「適合証」を玄関付近など利用者の見やすい場所に掲示 |